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Appier Research Memo(3):包括的なAIソリューションをワンストップで提供(1)

2023/4/20 14:43 FISCO
*14:43JST Appier Research Memo(3):包括的なAIソリューションをワンストップで提供(1) ■会社概要 2. 事業内容 Appier Group<4180>は、個人情報保護規制の強化や消費者行動の急速な変化に対応し、顧客のファーストパーティデータに基づき予測を行う最先端のAIアルゴリズム群を搭載した、フル・ファネルをカバーする包括的なAIソリューションをワンストップで提供している。具体的には、潜在的なユーザーの予測・獲得を支援する「CrossX」及び「CrossX」の自動化ソリューションである「AIXPERT(アイエクスパート)」、ユーザーの維持及び関係構築を支援する「AIQUA(アイコア)」及びメッセンジャーサービスの「BotBonnie(ボットボニー)」、購買・アクションを躊躇しているユーザーへの動機付けを行う「AiDeal(アイディール)」、データサイエンスプラットフォームとしてユーザー行動予測分析を行う「AIXON(アイソン)」、AI予測アプローチと直感的なデータの可視化を組み合わせて顧客のリアルタイムでの意思決定を支援する「AIRIS(アイリス)」に大別できる。また、顧客はニーズに応じて同社のソリューションを選択できる。単体でも効果を発揮するが、各ソリューションが高度に連携・統合されていることから、組み合わせて使うことによってさらに大きなシナジーが期待でき顧客満足度の向上にもつながる。 これらのソリューションは、「CrossX」は利用量に基づく価格体系、「CrossX」以外はサブスクリプション方式の価格体系で提供されている。同社のソリューションはAIを活用しているため、顧客の利用に応じて分析されるデータ量が増加し、AIが増加したデータに基づいて学習することにより予測の精度が向上する。これにより顧客の満足度は高まり、利用促進と定着が図られる。さらに、「AIQUA」「AiDeal」「AIXON」は「CrossX」に比して売上総利益率が高いことから、トップラインが拡大するなかでクロスセルによる粗利益率向上も期待できる。 (1) CrossX 「CrossX」は、マーケティングの最初の段階となる「ライフタイムバリュー(生涯価値。以下、LTV)の高い潜在ユーザーの予測及び新規獲得」のためのソリューションである。機械学習と深層学習(以下、ディープラーニング)を活用することでユーザーのLTVを予測し、最も価値の高いユーザーの獲得を可能にすることで、マーケティング投資を予測可能なリターンに転換する。従来の新規ユーザー獲得方法はコストと時間をかけてマニュアル作業によるA/Bテスト※を繰り返すことも多いなか、「CrossX」はAIが最もLTVの高いユーザーを高い精度で予測し、ターゲティングにフォーカスできることから、顧客は高い投資対効果を実現できる。主な機能としては、ファーストパーティデータのみを利用したAIによる予測を活用し正確なターゲティングを実現する機能、数百万のシグナルに基づいて各ユーザーのLTVを予測する機能、入札をリアルタイムに最適化し、最もコスト効率の良い入札価格を導き出す機能などがある。 ※キャンペーンにバリエーションを複数用意し、それぞれにオーディエンスを振り分けて、結果が良くなるバリエーションを検証するマーケティング実験の手法。 (2) AIXPERT 「AIXPERT」は、AIが推奨する様々なアクションを顧客自身で行うことができるユーザー獲得の自動化ツールで、「CrossX」のソリューションの一環として開発された。24時間体制で自動広告運用を行う。広告キャンペーンに関わる予算配分や入札戦略等望ましい結果を得るためのパラメーターの調整方法をAIが定期的に提案し、顧客が最終決定を行うことでユーザー獲得をすべて自動化でき、適切なターゲットユーザーも自動的に発見する。主な機能としては、即座にキャンペーンに適用できる機能、フィルタを活用してLTVの高い顧客獲得に最も効果的なキーワードを特定できる機能、Apple Search Ads、Facebook、Google、Twitterの複数チャネルでの最も効果的な予算配分を自動算出する機能などがある。 (3) AIQUA 「AIQUA」は、ユーザーを獲得した次の段階の課題となる「ユーザーの維持及び関係構築」のためのソリューションである。「複雑な内容のメッセージを作成し、複数のコミュニケーションチャネルを管理するために手作業の負担がかかる」「ユーザーに最適にパーソナライズされたメッセージを適切なタイミングで送ることができない」「ユーザーとの関係構築のためのコミュニケーションチャネルが不適切でロイヤルティの高いユーザーに変えることができない」といった課題に対し、自社のあらゆるコミュニケーションチャネルを最適なタイミングで活用し、AIによってパーソナライズ化された、プロアクティブで効果的なメッセージを用いて、エンドユーザーとのエンゲージメントの質を向上させる。従来のマーケティング・オートメーション・ソリューションは、ユーザーの行動に基づいて事前に定めたルールに合致した場合に、所定のメッセージを自動で送信するといったものであったため、送付する内容及びタイミングがエンゲージメント上適切でなくエンドユーザーに無視されるなどしていた。これに対しAIが組み込まれている「AIQUA」は、ユーザーが最も興味を持つコンテンツ(レコメンデーション)を作成し、最適にパーソナライズされたメッセージを最適なタイミングで提供することで、ユーザーとのエンゲージメントを強化できる。「AIQUA」ではWebプッシュ通知、Eメール、SMS、メッセンジャーアプリといった多様なコミュニケーションチャネルを簡単に利用でき、AIアルゴリズムが最適にパーソナライズされたメッセージやおすすめ情報をリアルタイムで自動的に作成し、ユーザーの興味を引く可能性が高いと予測されるコミュニケーションチャネルから最適なタイミングでメッセージを自動送信する。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎) 《YI》
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時価総額 144,824百万円
予測型広告プラットフォーム「CrossX」、AI広告キャンペーン自動化クラウド「AIXPERT」などを手掛ける。AIによる顧客行動予測が強み。顧客企業数は1600社超。エンタープライズ顧客の獲得に注力。 記:2024/07/08