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KaizenPF Research Memo(5):2022年12月期はEBITDA減益・営業赤字で着地

2023/3/30 14:05 FISCO
*14:05JST KaizenPF Research Memo(5):2022年12月期はEBITDA減益・営業赤字で着地 ■業績動向 1. 2022年12月期連結業績の概要 Kaizen Platform<4170>の2022年12月期連結業績(収益認識会計基準適用だが損益への影響なし、2022年11月14日付で下方修正)は、売上高が2021年12月期比18.0%増の2,667百万円、EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却額+株式報酬費用)が28.7%減の158百万円、営業利益が102百万円の赤字(2021年12月期は45百万円の黒字)、経常利益が127百万円の赤字(同25百万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益が285百万円の赤字(同101百万円の赤字)だった。 売上面は高成長を継続して大幅増収だが、UX/DXソリューションにおける新規案件獲得やクロスセルの遅れ、動画ソリューションにおける戦略転換の影響、先行投資に伴う人件費増加やM&A費用の発生などの影響で、EBITDA 減益・営業赤字だった。親会社株主に帰属する当期純利益については特別損失(動画ソリューションに関わる固定資産の減損損失89百万円)計上も影響した。 2. 取引アカウント数とARPUの動向 UX/DXソリューションは売上高が37.0%増の1,984百万円で営業利益が23百万円の赤字(2021年12月期は26百万円の黒字)、動画ソリューションは売上高が15.8%減の683百万円で営業利益が79百万円の赤字(同19百万円の黒字)だった。UX/DXソリューションは、ディーゼロの通期連結も寄与して大幅増収だが、新規案件獲得やクロスセルの遅れでARPU成長率及び売上成長率がやや鈍化し、人件費増加などの先行投資をカバーできなかった。動画ソリューションは、iOS/アンドロイドのプライバシー強化に伴うターゲティング精度低下の影響で大口顧客の需要が落ち込んだことに加えて、ARPU向上に向けたクライアントポートフォリオ転換に想定以上の時間を要したため減収・営業赤字だった。ただし、おおむね第2四半期~第3四半期をボトムとして、第4四半期は売上反転傾向となっている。 両事業合計の取引アカウント数(米国除く対象期間内の売上計上顧客数)は38減少して497となったが、ARPU(年間)は1,080千円増加の5,107千円となった。事業別に見ると、UX/DXソリューションは取引アカウント数が73増加して317、ARPUが325千円増加して6,261千円、動画ソリューションはアカウント数が117減少して225だがARPUが395千円増加して2,459千円となった。特に動画ソリューションにおいて小口の新規取引アカウントのターゲットを絞り込んでいるため取引アカウント数が減少したが、クロスセル・アップセル戦略で大手顧客に集中する戦略によって両事業ともARPUが向上した。戦略の進展がやや遅れているものの、ARPU向上に向けた戦略の成果が出始めた形と弊社では評価している。 3. 財務の状況 財務面で見ると、2022年12月期末の資産合計は2021年12月期末比879百万円増加して5,236百万円となった。主に現金及び預金が331百万円増加、受取手形及び売掛金が245百万円、のれんが403百万円増加した。負債合計は946百万円増加して1,955百万円となった。主に有利子負債(長短借入金)は666百万円増加した。純資産合計は67百万円減少して3,280百万円となった。この結果、自己資本比率は14.5ポイント低下して60.8%となった。自己資本比率は低下したが引き続き高水準であり、弊社では財務の健全性は維持されていると評価している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《SI》
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デジタルマーケティング分野中心に動画ソリューション、UX/DXソリューション等を手掛ける。累計取引企業は1200社超。取引実績にAmazonなど。グロースセグメントでは体制増強でUXの需要増に対応。 記:2024/08/29