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トリプルアイズ Research Memo(3):AIソリューション事業と研修事業を展開

2022/9/7 9:03 FISCO
*09:03JST トリプルアイズ Research Memo(3):AIソリューション事業と研修事業を展開 ■事業概要 1. セグメント情報 トリプルアイズ<5026>は、同社と連結子会社2社((株)シンプルプラン、(株)所司一門将棋センター)の計3社で構成されている。セグメントは、AIソリューション事業と研修事業の2つであり、AIソリューション事業は、SI部門とAIZE部門から構成されている。 (1) SI部門 SI部門は、LAMP※1技術、OSS※2開発技術をベースとした基幹システム・決済システムなどの開発を中心に、金融、流通、不動産、サービス、医療等の様々な業界において実績を有している。大手システムインテグレーター(SIer)からの一次請けやエンドユーザーからの直接取引によるシステム開発が主な案件となっている。SIerに対しては、主に技術者派遣によって人月単価として売上を得ており、システム開発はエンドユーザーから直接請負によって成果物の対価として売上を得ている。 ※1 LAMPとは、「Linux」、「Apache」、「MySQL」、「Perl・PHP・Python」の4種類の技術の頭文字をとった総称であり、Webサイト構築技術を指す。 ※2 OSS(Open Source Software:オープンソースソフトウエア)とは、ソースコードの改変や再配布が自由に認められている無償のソースコードやソフトウエア等のこと。 同社では、システムの開発からネットワーク構築まで開発における様々な分野に精通したフルスタックエンジニア※3の育成に注力している。あらゆる工程に対応できる技術者をそろえており、システムの設計から、システム開発、システム運用のためのインフラ構築、運用・保守まで一連のサービスをワンストップで提供できる体制を構築している。顧客のニーズに合わせて、柔軟に対応し、高クオリティかつコストパフォーマンスの高いサービスを提供することで、競合他社に対して優位性を築いている。 ※3 フルスタックエンジニアとは、システムエンジニア・ネットワークエンジニア等の特定の技術を専門とする技術者に対し、システム開発・ソフトウエア開発等のエンジニアリング業務において、設計から環境構築、開発、運用までの全ての行程を手掛けることができるエンジニアのことを指す。 さらに、AI、ブロックチェーン※4、IoT等の研究開発成果を活かした最先端技術によるソリューションを提携先SIerと協働し、顧客先に提案できるのも同社の特徴である。AIエンジン※5を独自に設計、構築することができるシステム開発会社として、顧客先のニーズに最適なAIシステムをトータルで提供し差別化を図っている。 ※4 ブロックチェーンとは、データが地理的に離れたサーバーに分散保持され、一定の形式や内容のデータの塊(ブロック)を改ざん困難な形で時系列に連結していく技術。 ※5 エンジンとは、特定の情報処理を実行するためのひとまとまりになったソフトウエアやシステム等のこと。 (2) AIZE部門 AIZE部門では、同社が独自に開発したAIエンジンによるサービスを展開している。同社のAIエンジンは、画像認識を中心に、特に顔認証のサービスを充実させている。なお同社のAIエンジンは、画像認識にとどまらず言語処理、需要予測、経路探索などに活用されている。これらのAIエンジンは、他社のデバイスへの組み込みが可能で実績も増加している。 同社が注力する画像認識プラットフォーム・AIZEは、顔認証、画像認識を行うソリューションとして、流通小売業を中心に店舗や工場など、業種・業態を問わないサービス提供を行っている。なかでも顔認証については、512次元の特徴量※を顔画像から検出し、正面静止画像であれば認証率99%超という高精度を誇っている。横や斜めからの顔画像の認証、ウォークスルー環境での認証、マスク着用時の本人認証も可能で、写真によるなりすまし認証も防ぐことができる認証精度を有している。年齢・性別・感情を推測できるAIエンジンは、マーケティングやおもてなし、安全管理といった分野で貢献している。 ※特徴量とは、コンピュータが学習するデータにどのような特徴が含まれているのか数値化したもの。 AIZEは画像認識プラットフォームとして豊富なサービスレイヤーを備え、拡張性に優れており、個別の企業ニーズに合ったサービスラインナップにとどまらず、既存システムに即したカスタマイズも可能である。 AIZEは画像を取得するデバイスを問わない。防犯カメラ、スマートフォン、PCカメラ、サーモ機器、ロボット等、カメラ付きのデバイスと通信環境さえあれば、クラウド上のAIエンジンが画像を解析する。短期間に導入することができ、ローコストで始められる顔認証システムは、AI導入のスモールスタートに最適である。AIZEには記録保存できる画像枚数の上限がないため大量のデータの処理が可能で、AIによる企業のDX推進を容易にする。 AIZEが提供するサービスは、 以下のとおりである。 ・店舗等での顔画像の認識によるマーケティングサービス(AIZE Research) ・従業員の勤怠管理・会員管理・入退室管理等を行う顔認証勤怠サービス(AIZE Biz) ・ 顔画像の認識によるマーケティングサービスに自動検温機能を付加し感染症対策に対応したサービス(AIZE Research+) ・顔認証勤怠サービスに自動検温機能を付加し感染症対策に対応したサービス(AIZE Biz+) ・ 顔認証勤怠サービスにアルコールチェック機能を付加し、道路交通法改正に対応したサービス(AIZE Breath) ・キャッシュレス店舗、無人店舗等に対応した顔決済サービス(顔決済API) ・AIエンジニア育成プログラム「AT 20」 (3) 研修事業 同社の研修事業は、連結子会社のシンプルプランが事業として取り組んでおり、全国の様々な企業へ人材育成のためのセミナー研修業務を提供している。シンプルプラン代表取締役の丸茂喜泰氏をはじめ、スタッフは営業コンサルティングに精通しているため、同社の営業部門の体制強化にも力を注いでいる。特に自社サービスであるAIZEの販売促進が重要な経営課題であることから、経営・営業・人材育成に実績のあるシンプルプランと一体となりシナジー効果を発揮していくため、2019年に買収する至った。また、これからのエンジニアの条件として、ビジネスマインドを持ち、コミュニケーションスキルを磨くことが必須であるため、シンプルプランの研修プログラムをエンジニア育成に採り入れている。 (4) その他の事業(将棋道場・教室の運営((株)所司一門将棋センター)) 同社では、同社グループ社員で構成する将棋部を持ち、アマチュア将棋団体戦の全国大会である「職団戦」において、トップクラスであるSクラスに所属している。これは、同社グループの知名度向上に寄与している。渡辺明名人の師匠である所司和睛氏が代表取締役を務める所司一門将棋センターを買収し、将棋道場の運営にかかわることで、将棋界全体の発展に寄与する企業グループとして、その特色を色濃くし、企業価値・ブランドイメージの更なる向上を図っている。将棋界に広く認知されることで論理能力に優れた将棋のアマ強豪の採用にも寄与している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 藤田 要) 《SI》
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時価総額 10,438百万円
AIやIoT、DXに係る開発等を行うAIソリューション事業が主力。GPUマシン販売・保守管理等を行うGPUサーバー事業も展開。ゲームカード・ジョイコHDと資本業務提携。AI用途のGPU販売の拡大等に注力。 記:2024/10/25