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オークファン Research Memo(1):2021年9月期第3四半期(累計)は増収増益ながら、計画を下回る進捗

2021/9/9 15:01 FISCO
*15:01JST オークファン Research Memo(1):2021年9月期第3四半期(累計)は増収増益ながら、計画を下回る進捗 ■要約 1. 会社概要 オークファン<3674>は、「RE-INFRA COMPANY」※1をコンセプトとして、膨大な蓄積データとAIにより在庫価値を可視化・最適化する「在庫価値ソリューション事業」と、企業在庫の流通を支援する「商品流通プラットフォーム事業」の2軸により、社会課題となっている廃棄ロス削減に向けたワンストップサービスを提供している。主なサービスには、相場検索・価値比較サービス「aucfan.com」や国内最大級のBtoB仕入れサイト「NETSEA(ネッシー)」、ネットショップ運営一元管理ツール「タテンポガイド」などがあり、中小企業・個人事業主(副業を含む)を中心とする小売・流通業向けにトータルEC支援ソリューションを展開してきた。創業来、蓄積してきた商品売買データは約700億件を超え、ビジネス利用アカウント数は143万※2を超える。 ※1 同社の存在意義を再定義したもの。「新たにゼロから生み出すのではなく、今、目の前にある価値を見つめ直す。オークファンは社会の様々な『Re』(再び)を統合した唯一無二のインフラを構築していく会社でありたい」という思いを表現した造語。 ※2 2021年6月末時点。 2. 2021年9月期第3四半期(累計)の業績 2021年9月期第3四半期(累計)の業績は、売上高が前年同期比26.1%増の6,414百万円、営業利益が同11.7%増の688百万円と増収増益ながら、計画を下回る進捗となった。売上高は、第1四半期における「インキュベーション事業」(ベンチャー投資にかかる株式の一部売却)が増収に大きく寄与した。また、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)における巣ごもり消費等により、注力する「NETSEA」及び「リバリュー BtoBモール」は順調に伸び、過去最高(四半期ベース)を更新した。ただ、計画を下回る進捗となったのは、コロナ禍の影響を受けた「マーケティング支援売上」(広告運用代行等)の落ち込みや「zaicoban(ザイコバン)」(在庫管理AI)の販売戦略の見直し、「リバリュー法人取引」の取引抑制(リスク管理目的)、海外向け販売(ネッシークロスボーダー)の出遅れなどが理由である。 3. 2021年9月期の業績予想 2021年9月期の業績予想について同社は、第3四半期までの進捗等を踏まえ、期初予想を減額修正した。修正後の業績予想として、売上高を前期比2.9%増の8,100百万円、営業利益を同23.3%減の630百万円と微増収ながら減益を見込んでいる。期初予想を減額修正したのは、主力事業の下振れや事業整理等を反映したことが理由である。売上高は、引き続き、注力する「NETSEA」及び「NETSEAオークション」(「リバリュー BtoBモール」からサービス名を変更)は順調に拡大するものの、主力事業全体では減収となる見通しである。また、利益面でも、注力分野への先行投資の継続及び事業整理等により営業減益となる見通しとなっている。 4. 今後の方向性 同社は、現時点で具体的な中期経営計画(数値目標)の公表はしていない。ただ、廃棄処分されている約22兆円の法人在庫に着目し、社会課題となっている廃棄ロス削減に向けた取り組みを同社自らの成長に結び付ける方向性であり、同社グループの各機能を結集・統合した「モノの再流通インフラ」(在庫流動化のワンストップソリューション)の確立や海外展開の本格化により、現在の約10倍となる流通高1兆円の実現を視野に入れている。弊社アナリストも、同社の目指す方向性は社会的意義やポテンシャルが大きいうえ、同社の優位性も発揮できることから、圧倒的なポジションを獲得できる可能性も十分にあると見ている。 ■Key Points ・2021年9月期第3四半期(累計)は増収増益となるも計画を下回る進捗 ・一方、注力分野はコロナ禍に伴う需要増や積極投資により順調に拡大し、過去最高(四半期ベース)を更新 ・2021年9月期の業績について同社は期初予想を減額修正。来期以降の成長に向けて注力分野への先行投資の継続及び事業整理に取り組む ・今後の方向性として、同社グループの各機能を結集・統合した「モノの再流通インフラ」の確立により、廃棄ロス削減に向けた取り組みを同社自らの成長に結び付ける戦略を描く (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《AS》
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オークション等価格比較メディア「オークファン」の運営等を行うソリューション事業、BtoB卸モール「NETSEA」の運営等を行うプラットフォーム事業が柱。海外事業に積極投資。国内事業は継続成長を目指す。 記:2024/10/05