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CDG Research Memo(3):2021年3月期は厳しい市場環境下で2ケタ増収増益を達成

2021/8/12 15:13 FISCO
*15:13JST CDG Research Memo(3):2021年3月期は厳しい市場環境下で2ケタ増収増益を達成 ■業績動向 1. 2021年3月期の業績概要 CDG<2487>の2021年3月期の連結業績は、売上高で前期比17.0%増の11,620百万円、営業利益で同51.9%増の551百万円、経常利益で同62.1%増の609百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同89.1%増の505百万円と2ケタ増収増益となり、会社計画に対しても、売上高、各利益ともに上回って着地した。売上高は4期ぶりの増収かつ過去最高を更新し、営業利益、経常利益は2期連続で増益となった。 コロナ禍でリアルのイベント開催の多くが中止を余儀なくされたほか外出自粛の影響などもあって、SP市場全体では厳しい一年となり、同社においても既存顧客向けに関してはオンライン営業によって従来と変わりなく商談活動が実施できたものの、新規顧客の開拓については制限を受ける格好となった。こうしたなかで、リアルとデジタルを組み合わせた複合型プロモーションや人気コンテンツライセンスを活用したコラボキャンペーンなどで既存顧客を中心に大型案件を受注できたことが増収増益要因となった。 売上総利益率が前期の28.4%から27.2%に低下したが、これは複合型案件やコンテンツライセンスを活用した案件の売上構成比が上昇したことによるもので、利益率よりも利益額の拡大を重視した戦略によるものとなっている。販管費については人員増に伴う人件費増を主因として前期比5.9%増となったが、増収効果やテレワーク体制の早期導入による経費の抑制が図られたことにより、販管費率では前期の24.8%から22.4%に低下し、この結果、営業利益率は前期比1.0ポイント上昇の4.7%となった。また、営業外収支は受取保険金及び補助金収入を各27百万円計上したことで改善し、特別利益として保険金解約返戻金105百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅増益となった。 流通・小売業、外食・各種サービスが前期比2倍増と大幅増収を達成 2. 業種別売上動向 主な業種別の売上動向を見ると7業種が前期比で増収となり、なかでも流通・小売業と外食・各種サービス向けは約2倍増と大幅増収となった。流通・小売業向けでは、主要顧客である大手コンビニエンスストア向けでLINEポイントを活用したキャンペーンを継続して受注できたほか、人気ゲームコンテンツを活用したキャンペーン企画などが増収に寄与した。また、2年前にLINE公式アカウントの運用で取引を開始した大手家電量販店向けにも「エヴァンゲリオン」を活用したキャンペーン企画を受注したこと、販促プロモーションの顧客であったコンタクトレンズ専門店から、ブランディング強化のためのプロジェクトを新たに受注したことも寄与し、前期比で111.2%増となった。また、飲料・嗜好品向けは同6.7%増となった。 外食・各種サービス向けでは、大手外食グループを対象に「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開(2021年3月)に合わせて実施した大型化コラボキャンペーン企画を受注したことで同104.9%増となった。同キャンペーンは、大手外食グループでの業態横断型のキャンペーンとして2021年3月から全国の数千店舗で実施され、成功裏に終わっている。 情報・通信向けでは、大手携帯キャリア向けでキャッシュレス決済普及キャンペーンに伴うプロモーションやグッズ制作、運営を受託できたことにより、同16.2%増となった。化粧品・トイレタリー向けに関しても、人気コンテンツのライセンスを活用したコラボキャンペーン企画を複数の大企業から受注し、同38.0%増となった。また、ここ数年減収基調が続いていた薬品・医療用品向けついては、同11.1%増と増収に転じている。ただ、これは顧客企業における福利厚生施策の一つとして、食品デリバリーのチケットを社員に配布する案件を受注したことによるもので、スポット案件となる。ファッション・アクセサリー向けについても同44.0%増と3期ぶりの増収に転じた。主要顧客のファストファッション大手から、大型全国キャンペーンでの記念グッズなどを受注できたことが増収要因となった。 一方、自動車・関連品向けは前期比22.9%減と5期ぶりに減収に転じた。前期は大手自動車のグループ会社から新車販売向け企画としてグッズ制作を受注したが、2021年3月期は同規模の案件が発生しなかったことや、上期においてはコロナ禍による外出自粛の影響で、自動車ディーラーへの来客数が減少し、販促グッズの販売が落ち込んだことも減収要因となった。同様に金融・保険向けも、大手クレジットカード会社の会員獲得のためのノベルティグッズが減少し、同37.4%減と3期連続の減収となった。 3. 子会社の動向 岐阜クリエートの業績については、コロナ禍の影響で販促用を中心としたポケットティッシュの生産数量が前期比37.2%減の71百万個と大きく減少したが、市販向けにポケットペーパータオルの生産を新たに開始したことで、前期比では若干の減収減益にとどまった。2022年3月期はポケットペーパータオルを販促用としても販売していく方針で、ポケットティッシュの落込みをカバーしていく考えだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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セールスプロモーションの企画・運営等を行う。調達ネットワーク力などが強み。エディオンなどが主要取引先。コンテンツ・ライセンスビジネスを強化。筆頭株主のCLHDがTOB実施、成立なら同社株は上場廃止へ。 記:2024/09/01