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フェローテク Research Memo(9):新中期経営計画を発表。2024年3月期営業利益250億円が目標(1)

2021/6/22 15:09 FISCO
*15:09JST フェローテク Research Memo(9):新中期経営計画を発表。2024年3月期営業利益250億円が目標(1) ■中長期の成長戦略 1. 中期経営目標の概要 フェローテックホールディングス<6890>では、中期的成長を達成するために2022年3月期を最終年度とする中期経営目標を発表していたが、半導体業界の失速やコロナ禍の影響で世界的に景気の先行きが不透明となったことから、この計画目標を一旦白紙とした。しかし今後の見通しがはっきりしてきたことから、今回改めて新しい中期経営計画を発表した。 (1) 基本方針 a) 事業成長 事業成長・利益成長を徹底的に追及、成長投資を継続する。成長期待の高い半導体分野、電子デバイス分野での増産を進め、同社のポジションを引き上げる。将来の成長に向け、EV(電気自動車)関連等への投資も推進する。 b) 財務強化 財務強化をさらに推進する。投資機会と財務状況の適切なバランスを確保する。当期純利益をKPI化、投資リターン・ROICの管理を強化し、外部資本活用を適切に検討する。 c) 品質強化 「品質は命」と考え、品質管理の強化を進める。品質管理、自動化・デジタル化による生産体制の強化を推進する。 d) 人材強化 人材の強化、組織の構造改革を推進する。企業規模が拡大するなか、さらに持続的な成長を実現するため、人材の採用・育成、組織態勢の改革、企業文化の醸成を推進する。 (2) 定量的目標(KPI) 最終年度である2024年3月期の定量的目標は、売上高1,500億円、営業利益250億円(営業利益率16.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益150億円(当期純利益率10.0%)、ROE15%、ROIC8%、自己資本比率40%以上である。セグメント別売上高は、半導体等装置関連89,605百万円(売上比59.7%)、電子デバイス43,554百万円(同29.0%)、その他16,841百万円(同11.2%)を計画している。 2. カテゴリー別目標売上高 各カテゴリー別の2024年3月期の目標売上高は、半導体マテリアルが53,773百万円(2021年3月期比54.5%増)、半導体サービスが17,717百万円(同133,7%増)、半導体金属・装置が18,115百万円(同0.9%減)、電子デバイスが43,554百万円(同152.1%増)、その他が16,841百万円(同25.9%増)となっている。 3. 戦略製品の見通しと施策 (1) 石英製品 石英製品は2024年3月期までの3年で40.3%増収を目標としている。マテリアル群のなかでも特に順調に売上を伸ばしていく見通しである。消耗品需要の底堅さに加え、半導体製造装置市場が2021年~2022年もプラス成長の見通しであり、中国の浙江省杭州・常山、江蘇省東台、日本の山形市に工場を配置し、増産を継続していく。 (2) セラミックスとCVD-SiC セラミックスは2024年3月期までの3年で51.1%増収目標としている。CVD-SiCは2024年3月期までの3年で49.0%増収目標としている。セラミックスとCVD-SiCは、日本における「材料、加工、コーティング技術」の開発優位性が強みである。マシナブルセラミックスは、レーザー加工(高付加価値)プローブカード向けを強化する。中国の浙江省杭州工場では、需要が旺盛なファインセラミックスの生産能力増強に対応していく。 (3) シリコンパーツ シリコンパーツは、半導体製造装置・半導体デバイス顧客の増産要請に対応し、2024年3月期までの3年で130.8%増収目標としている。これまで生産拠点は、シリコンパーツ用インゴット製造は銀川、加工・組立を杭州で行ってきたが、顧客からの大規模な増産要請に対応するため、今後は銀川のインゴット製造の増産に加えて新たに銀川にも加工・組立工程を設置し、銀川で大規模な一貫生産体制構築を予定している。 (4) 部品洗浄 中国国内に特化した事業であり、半導体及びFPD(有機EL、液晶)顧客の生産拡大に連動して、毎年順調に事業規模を拡大ししている。半導体マテリアル製品と同様に顧客の生産稼働に連動する「ストック型」事業のため、安定した売り上げの確保がしやすく、今後も事業拡大が堅調に続く見通しである。現在は、5拠点7工場を整備しており、中国国内での同社シェアは約60%となっている。 2024年3月期までの3年で61.6%の増収目標としている。安徽省銅陵を中心に、事業拡大の方針である。安徽省銅陵の政府系ファンドも出資先に加わり、今後事業拡大のプロジェクトをさらに推進する。中国半導体メーカー、FPD顧客向けに銅陵での生産能力増強を予定し、顧客の近くでよりきめ細かいサービスを展開する計画である。現在の5拠点7工場から、2021年中に6拠点9工場体制とする。また安徽省銅陵の子会社について、中国内市場で上場するための準備を開始した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《NB》
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真空シール、石英製品、セラミックス製品等の製造・販売を行う半導体等装置関連事業が主力。サーモモジュール、パワー半導体用基板等の電子デバイス事業も。デジタル化・自動化の推進などで生産効率の向上を図る。 記:2024/10/06