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エルテス Research Memo(1):新たな需要へ対応するための新サービスを提供開始

2020/11/16 15:11 FISCO
*15:11JST エルテス Research Memo(1):新たな需要へ対応するための新サービスを提供開始 ■要約 エルテス<3967>は、「次々と現れる新たなデジタルリスクに立ち向かい、デジタルリスクを解決すること」をミッションに掲げ、リスク検知に特化したビッグデータ解析ソリューションを展開している。主力の「ソーシャルリスクサービス」は、SNSやブログ、検索サイトなどWeb上の様々なメディアに起因するリスクに対するソリューションを提供するものである。インターネットの普及やデジタルデバイスの進化により、利便性の向上と引き換えに様々なリスク(従業員による不適切投稿等に伴う風評被害やネット炎上等)が顕在化するなか、ソーシャルメディアの監視から緊急対応、その後の対応まで、顧客のリスクマネジメントをワンストップで支援する独自のポジショニングにより成長を実現してきた。最近では、企業内のログデータを対象として情報漏えいなどを検知する「内部脅威検知サービス」も着実に伸びている。 独自のデータ解析技術に加え、他社に先駆けて蓄積してきた教師データ(リスク事例)やコンサルティング力に強みがあり、有力ブランドを持つ大手企業を中心に年間400社以上(延べ1,000社以上)の取引実績を誇る。また、需要拡大が予想される「AIセキュリティ事業」のほか、新たな社会インフラとして注目されている「情報銀行」や「電子政府」の実現に向けた新規事業の開発に取り組むとともに、足元では新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ禍)関連の新たな需要に対応する新サービスも順調に立ち上がってきた。 1. 2021年2月期上期決算の概要 2021年2月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比4.2%減の902百万円、営業損失が148百万円とコロナ禍の影響等を受けて減収減益となり、各段階損益で損失を計上した。一方、修正予想(2020年7月14日公表)に対しては、売上高は計画線で推移したものの、損益面では将来に向けた先行投資(前倒し投入)により計画を下回る進捗となっている。売上高は、コロナ禍に伴う緊急事態宣言や外出自粛等による経済活動縮小の影響を受けて減収となった。特に、「デジタルリスク事業」において、主力の「リスクモニタリングサービス」及び「リスクコンサルティングサービス」が契約の不更新等により、顧客数・契約数が減少した。ただ、継続率維持の施策が奏功し、足元では減少傾向に歯止めがかかっている。一方、「内部脅威検知サービス」については堅調に推移したほか、コロナ禍に関連した新たな事業機会も増えてきたようだ。損益面では、売上高の減少に加え、将来に向けた先行投資により減益となり、営業損失を計上した。先行投資については、コロナ禍関連を含む、新たな事業機会に対応する新規事業の立ち上げや、マーケティング、人材採用などにかかるものである。 2. 2021年2月期の業績見通し 2021年2月期の連結業績について同社は、修正予想を据え置き、売上高を前期比13.4%減の1,700百万円、営業損失を350百万円と、通期でも減収及び各段階損益で損失を計上する見通しである。通期業績予想の達成には、下期の売上高797百万円以上、営業損失201百万円以下が必須となる。もっとも、売上高予想は、コロナ禍による影響(顧客数・契約数の減少)が下期も継続することを想定しており、明らかに保守的な水準と言える。一方、損益面では、コロナ禍による新たな事業機会を逃さないための先行投資を増やす方針であり、上期よりも損失幅がさらに拡大する計画となっている。また、「その他事業」については、新たな収益の柱となるサービスの開発・伸長に注力する方針である。 3. 成長戦略 これからもIoTやブロックチェーン、仮想通貨、自動運転など、新しいテクノロジーが出るたびに新たなデジタルリスクの発生が予想されるが、それらのデジタルリスクに対応していくことにより成長を加速する方向性である。特に、デジタルリスクから派生する新たな社会課題(テロ対策、電子政府化、金融犯罪対策等)の解決に向けた貢献を同社自身の成長につなげていく戦略を描いている。 弊社では、足元業績はコロナ禍の影響を受けているものの、デジタル化の進展に伴う新たなリスク対策ニーズの拡大に加えて、今回のコロナ禍の拡大がデジタル化の流れを一気に加速させる可能性が見込まれるなかで、他社に先行して優位性を構築してきた同社にとっては、高い成長を実現するチャンスであると捉えている。 ■Key Points ・2021年2月期上期はコロナ禍の影響や将来に向けた先行投資により減収減益(損失計上)。ただ、足元では顧客数・契約数の減少傾向に歯止めが掛かるとともに、コロナ禍関連の新たな事業機会も増加 ・2021年2月期通期でも減収減益(損失計上)を見込む。下期も将来を見据えた積極的な先行投資を実施する方針 ・今後もテクノロジーの発展に伴う様々なデジタルリスクに対応することにより、デジタルリスク分野の第一人者のポジションを目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《YM》
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時価総額 3,916百万円
Webリスクモニタリングや内部脅威検知サービス等のデジタルリスク事業、DX推進事業、警備管制DXシステム等のAIセキュリティ事業を展開。内部脅威検知サービスのID数は大幅増。27.2期売上100億円目標。 記:2024/06/07