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ジンズメイト Research Memo(3): 2019年3月期までは店舗展開やMD改革などに取り組む

2018/12/28 15:13 FISCO
*15:13JST ジンズメイト Research Memo(3): 2019年3月期までは店舗展開やMD改革などに取り組む ■構造改革の取り組みと中長期成長戦略 2017年2月にRIZAPグループ入りしたジーンズメイト<7448>は、2018年3月期(2017年度から決算期を2月20日から3月31日に変更)から事業構造改革に取り組んだ。大まかに言えば2018年3月期はコスト削減や業態の集約や不採算店舗の退店など、出血を止めるための施策が中心だった。2019年3月期に入ると品ぞろえ強化やMDの改革、EC強化の取り組みなど、トップライングロースの強化へと軸足が移った。 こうした構造改革の取り組みの成果は、同社の業績面に明確に表れている。2019年3月期第2四半期決算において第2四半期累計期間としては11期ぶりとなる営業利益を計上した。 とはいえ、同社の構造改革はまだ完了していない。2019年3月期の下期においては在庫の整理・処分を行う計画だ。また店舗についてもS&Bがまだ道半ばとなっている。ECの強化やインバウンド需要への対応も試行錯誤を繰り返しつつ段階的に進めている状況だ。 以下では、同社が取り組む、1)店舗展開、2)商品展開・MD改革、3)販売・マーケティング、4)グループシナジー、の4項目の進捗状況や今後の方向性について説明する。 店舗のS&Bを継続。立地別の品ぞろえを強化し、レディース・雑貨強化型店舗や都市型店舗などテーマ性を明確にした店づくりを推進 1. 店舗展開の進捗状況 (1) これまでの進捗状況 店舗展開で同社がまず取り組んだのは業態の集約だ。前述のように、SCへの出店を進める上での必要性や、ジーンズ以外の商品強化、プライベートブランド(PB)の立ち上げ、などの過程でマルチ業態化が進んだ。しかしそれらは必ずしも成功につながっていなかった。 店舗展開における2つ目のテーマはS&Bだ。これには2つの目的があり、1つは不採算店舗の退店であり、もう1つは立地の変更、すなわち路面店からSC店へのシフトだ。 2018年3月期の期初から着手し、2019年3月期第2四半期までの1年半の間に大きな進捗がみられている。店舗業態は2018年4月時点では7業態・91店舗だったものが2017年12月末時点では『Jeans Mate』、『OUTDOOR PRODUCTS』、『Happy Door』の3業態に集約され、以降は現在に至るまで3業態での展開が続いている。今後もこの3業態をベースに店舗展開を進める予定だが、『Jeans Mate』については立地や店舗コンセプトに応じて派生形態の開発も進める予定だ。 店舗数については、2017年3月時点で91店舗を有していたが、2018年3月末には81店舗に減少し、2018年9月末時点では75店舗へとさらに縮小している。 店舗の立地別構成では、2018年3月末時点では路面店が52%、SC店が48%となっていたが、2018年9月末時点では両者はほぼ半々となっている。同社の2019年3月期の出店計画が完全に実施されれば2019年3月期末時点ではSC店が60%と逆転する見通しだ(これについては今後の出退店の状況で変動する可能性がある)。 (2) 今後の戦略 同社の店舗展開は2019年3月期に1つの転換点を迎える見通しだ。2019年3月期、同社は20店舗の新規出店と15店舗の退店計画で臨んだ。これが完全実行されれば2019年3月末の店舗数は86店となる。また、不採算店舗も数店舗にまで減少し、健全な状態になる見通しだ。 2019年3月期第2四半期までの進捗状況は、新規出店が5店舗、退店が11店舗実施され、2018年9月末の店舗数は75店という状況だ。新規出店が計画に対して遅れている理由は、店舗の収益性を慎重に見極めた結果とみられる。この点は、店舗数ありきで出店をして不採算店舗を増加させるような事態を避けるという意味では賢明な判断と評価できるだろう。一方退店については粛々と進め、期中の計画完遂に目途が立った状況だ。 2019年3月期第2四半期末の75店舗の業態別内訳は、『Jeans Mate』が64店、『OUTDOOR PRODUCTS』10店、『Happy Door』1店となっている。2019年3月期通期の20店舗の出店の内訳としては、『Jeans Mate』と『OUTDOOR PRODUCTS』が半々を占める計画となっている。 同社の出店戦略では、業態に加えて立地に応じた品ぞろえの強化が大きなテーマとなっている。具体的には、レディース向けの品ぞろえを強化し、それに合わせて雑貨も強化した店舗を新たに『jM』として立ち上げた。『jM』は『Jeans Mate』の派生ブランドとして展開しており、2018年9月末時点で7店舗を数えるに至っている(新規出店と『Jeans Mate』からの業態転換で出店)。 さらに直近では、2018年10月に『Jeans Mate』渋谷店をリニューアルし、『JEM』としてオープンした(さらに2018年11月に新規で2店舗を出店)。『JEM』は従来からの『Jeans Mate』の良さを凝縮すると同時にユニセックスの品ぞろえの強化や、渋谷という立地を生かしてインバウンド需要への対応を強化したことも特長の1つとなっている。 これまでのところは、『jM』、『JEM』はいずれも好調な売り上げを記録しており、所期の成果を上げている状況にある。こうした状況を受けて、今後の出店では『Jeans Mate』業態の出店に際し、『Jeans Mate』よりも『jM』や『JEM』での出店を増加させていく方針だ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《HN》
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RIZAP傘下で再建中のカジュアル衣料量販店。21.3期上期はEC伸長。だがコロナ禍で店舗販売が苦戦。販管費を抑制するも利益水面下に。通期計画は未定。21年4月にRIZAPグループの小売2社と経営統合へ。 記:2020/12/24