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GMOペパボ Research Memo(3):ストック型のホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長

2018/9/25 15:03 FISCO
*15:03JST GMOペパボ Research Memo(3):ストック型のホスティング事業とEC支援事業を両輪に成長 ■事業概要 1. 事業セグメント GMOペパボ<3633>が手掛ける事業は、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ドメイン取得サービス「ムームードメイン」などのホスティング事業、オンラインショップ構築ASPサービス「カラーミーショップ」、オリジナルグッズ製作販売サービス「SUZURI」などのEC支援事業、CtoCハンドメイドマーケット「minne」からなるハンドメイド事業の3つの事業セグメントと、その他の事業(無料・有料ブログ作成サービス「JUGEM」など)で構成されている※。2018年12月期第2四半期累計のセグメント別売上構成比は、ホスティング事業54.5%、EC支援事業23.5%、ハンドメイド事業19.8%、その他2.2%であった。 ※同社のホスティング事業、EC支援事業、ハンドメイド事業は親会社GMOインターネットの事業セグメントのインターネットインフラ事業に、その他はインターネット広告・メディア事業に含まれている。 (1) ホスティング事業 Webサイトやホームページを開設するためのサーバーや各種機能、ドメイン等を提供し、各サービスの利用料を売上げとして計上するストック型のビジネスモデルとなる。主要サービスは以下のとおり。 a) ロリポップ! インターネット初心者からヘビーユーザーまで幅広い層をターゲットとしたレンタルサーバーサービスで、同事業セグメントの売上高の4割弱、利益の7割弱を占める主力サービス。敷居の高かったホスティングサービスを誰でも気楽に使えるように月額100円※からという低価格帯で提供したことで、個人向けレンタルサーバー市場を開拓する先駆者となった。簡単にホームページを作成できる豊富なマニュアルやレスポンスの早いカスタマーサービスに加えて、ホームページ作成のために必要なソフトウェアや各種ASPサービスも提供する。足元は様々な料金プランやオプションサービスの提供により、個人事業主から中小企業まで顧客対象を広げている。 ※月額基本料金プランは、100円、250円、500円、2,000円と4つのプランがあり、ユーザーの利用状況によって選択できる。 2018年4月には新プランとして「ロリポップ!マネージドクラウド」の正式版をリリースしている。独自開発したコンテナ型仮想化技術を活用して、一時的なアクセス集中時でも高速かつ安定的な稼働を実現したサービスとなる。顧客ターゲットはWebサイトへのアクセスが集中し、閲覧不能となるリスクがあるユーザー(個人のクリエイターや中小企業等)となる。料金プランは月額基本料金980円+従量課金制となっている。 b) ムームードメイン 低価格のドメイン取得代行サービスで、ドメイン登録をオンライン上で簡単に行えることが特徴となっている。従来は、ドメイン取得までに申請書類の郵送など手続きに手間が掛かったが、同サービスの開始により個人によるドメイン取得が一気に広がり、2018年6月末の契約数は124万件に達している。同事業セグメントの売上高の4割強、利益の2割弱を占めている。代行サービスのため利益率は他のサービスよりも相対的に低い。 c) ヘテムル デザイナーやクリエイターなど上級者を対象としたレンタルサーバーサービス。安全なサイト構築が可能となる「独自SSL※」のほか、複数のWebサイトが運用できるマルチドメイン機能、サーバー上のデータを定期的に保存するバックアップオプションなど、高度なWebサイト運用が可能となる環境を整備している。 ※SSLとは、インターネット上の情報を暗号化し送受信するための通信技術の呼称。 d) 30days Album(サーティーデイズアルバム) 写真データをオンラインで共有・保管・公開できるサービス。「合い言葉」により写真を安全に共有できるオンラインアルバムと容量に制限のないフォトストレージの基本機能に加えて、スマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスに対応したアプリを提供している。 (2) EC支援事業 EC(電子商取引)の運営を支援するオンラインショップ構築サービスなどを格安の料金で提供する。サービスの利用料金や手数料を売上計上するストック型のビジネスモデルとなる。主要サービスは以下のとおり。 a) カラーミーショップ オンラインショップ運営の初心者でもブログを作成する感覚で簡単かつ低料金で開店できるシステムとなっているのが特徴で、2018年6月末の契約件数は4.4万件と国内の有料サービスでは最大手となっている。個人商店から大規模販売店まで幅広いニーズに応える豊富な機能を備えているほか、デザインを細かくカスタマイズすることが可能なため、クリエイターが作品や自主CDを販売するなど自己表現の場としても活用されている。同事業セグメント売上高の7割弱、利益の9割強を占める主力サービスとなっている。また、2017年11月より定期購入専用のショップASPサービス「カラーミーリピート」のサービス提供も開始している。 b) SUZURI(スズリ) 自身で制作したイラストや写真の画像をサイトにアップロードするだけで、Tシャツ、マグカップ、スマホケースなど様々なグッズを製作・販売できるサービス。初期投資費用や在庫管理などのリスクがなく、アイテムの作成(製作は外部委託)から配送までを「SUZURI」で一貫してサポートするため、安心して作品の販売や購入ができる。 c) Canvath(キャンバス) 自身がデザインしたイラストや撮影した写真をアップロードするだけで、スマートフォンアクセサリーやマグカップ、Tシャツなどオリジナルのグッズが製作できるサービス。ネットショップオーナーやクリエイターが「Canvath」を利用することで、オリジナルグッズを1個から最安値で仕入れることができ、ネットショップを運営している場合には、オリジナルグッズがショップで売れた後に、「Canvath」上で発注することで、在庫リスクなく、ショップ運営することが可能。 d) グーペ 簡単操作のホームページ作成サービス。飲食店を始め、美容院、マッサージ、ネイルサロンなどのひな形が用意されており、ホームページ作成経験のない初心者でもデザイン性の高いホームページを作成することが可能となっている。 (3) ハンドメイド事業 インターネット上で手軽に手作り作品の展示・販売ができる国内最大のCtoCハンドメイドマーケットプレイス「minne」の事業で、販売手数料が主な売上げとなる。「minne」の特徴は、ホームページ作成経験のない初心者でも簡単に販売機能を備えたギャラリーページの作成ができることにあり、決済は「minne」が代行するため作家と購入者が安心して作品を売買できる場として利用されている。カテゴリー別売上比率(2017年)は、アクセサリーが25.7%、バッグ・雑貨が20.6%と両カテゴリーで4割強を占め、また、ハンドメイド作品の製作に必要となる生地・糸や各種パーツなど素材の売上比率も10%を占めるまでになっている。2014年はアクセサリーで51.6%、バック・雑貨で15.1%と両カテゴリーで6割を超えていたことから、流通量の広がりとともに、取扱ジャンルも多岐に広がってきていることがうかがえる。2018年6月末時点の登録作家数は44.9万人、登録作品数は819万点、アプリダウンロード数は954万件となっている。 (4) その他 ブログなどインターネット上でのコミュニケーションを軸とした各種サービスを提供しており、無料サービスについては広告掲載料、有料サービスについては利用料金や手数料を主な売上げとしている。主要サービスとなる JUGEM(ジュゲム)は、デザイン性の高さと使いやすいインターフェースを強みとするブログ作成サービスで、細部までカスタマイズできる自由度の高いシステムが特徴となっている。ユーザーの用途によって手軽な無料プラン(ブログに広告が表示される)と、多くの機能が利用でき、広告が表示されない有料プラン「JUGEM PLUS」がある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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時価総額 7,569百万円
レンタルサーバやEC支援サービスを展開。ハンドメイド通販「ミンネ」も。GMOインターネットの連結子会社。ホスティング事業は単価上がり堅調。EC支援はコスト抑制。AIによるサービス開発。配当性向50%。 記:2024/06/07