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サイバーコム Research Memo(6):新技術・新分野で高付加価値ビジネス展開し、2019年まで増収増益を継続

2018/3/27 15:36 FISCO
*15:36JST サイバーコム Research Memo(6):新技術・新分野で高付加価値ビジネス展開し、2019年まで増収増益を継続 ■中長期の成長戦略 1. 中長期経営方針 サイバーコム<3852>は、長期方針である「未来へつなぐサイバーコムテクノロジー」というフレーズと、2017年から2019年までの中期経営方針『サイバーコムビジョン2020』を掲げている。それによると、2019年までの3年間を増収増益で継続する、としている。最終年度の2020年12月期における具体的数値目標については開示していないが、売上高で140億円、営業利益で7.5億円程度を目指しているものと弊社では推測している。 基本方針には後述の4項目を掲げており、2月28日の決算説明会にて具体的戦略等が発表された。事業拡大が安定的かつ継続的なものとなってきており、成長ステージの新たな段階にいる同社として、その企業文化を体現した堅実な方針・戦略と言えるだろう。また、発展成長していくために、同社は「人財の育成と確保」及び「自社プロダクトの成長・販売拡大」に注力して積極的投資を行っていくとしている。IT業界では人手不足が逼迫してきており、労働環境の改善・働き方改革や研修制度の拡充などの「ヒト」への投資は重要である。また同社は、受託開発中心の事業から自社プロダクトを確立・成長させていくことが、「モノ」への投資として、長期的に重要と判断している。 (1) お客様満足度、社員満足度の向上 同社の行動指針として「サイバーコム7ヶ条」というものがある。これは「相手目線になって」ということを謳っており、顧客目線・従業員目線でともに満足を得ることを旨としている。 (2) 4エンジン(ソフトウェアエンジン、サービスエンジン、営業エンジン、管理エンジン)のパワーアップ 同社のすべての従業員が、ソフトウェア開発部門、サービス提供部門、営業部門、管理部門のいずれかに所属しており、4部門の各々が任された役割をバージョンアップし、会社の総力を向上させていこうというものである。 a) ソフトウェアエンジン:「武器の高度化及び品質の追求」 b) サービスエンジン: SI「構築事業の拡大及び強化」「高付加価値ビジネスの拡大」「新規ビジネスモデルの創出」 CTI「高機能・高品質を備えた製品の投入」 c) 営業エンジン:「お客様目線の徹底」~迅速営業と顧客満足度の向上~ d) 管理エンジン:「現場支援の高度化とコンプライアンスの強化」~社員の元気と笑顔を作る~ (3) 安定した利益体質の確立 ソフトウェア開発事業を主力としつつ、今後はサービス事業においても自社プロダクトを中心として利益源泉に育て、安定した利益体質を確立していこうというものである。 (4) 高付加価値ビジネスの創出 新技術や新分野への進出において、顧客から求められるニーズのみでなく、さらにプラスアルファした提案を行うことにより、高付加価値の事業を創出していこうというものである。 2. 具体的戦略 前述の基本方針に対して、2018年12月期は「高度化」というテーマで、すべてを見直し高度化を図るとし、ソフトウェア開発事業とサービス事業それぞれの具体的戦略を開示している。「高度化」とは、同社が「これからも市場や社会から必要とされる会社であり続けるために、既存技術の高度化に取り組み、先進技術に挑戦していく」ことで、長期計画であり企業理念でもある「未来へつなぐサーバーコムテクノロジー」の実現を図るということである。技術は時間とともに陳腐化していくため、絶えず先進技術へ挑戦し続け、更なる成長・発展を目指している。 (1) ソフトウェア開発事業 「収益構造の高度化」がテーマで、既存技術の高度化による高収益化、プロジェクト管理の高度化、新たな領域(先進技術)への取り組み、を行うとしている。具体的には、3分野別に以下の施策を掲げている。 a) 通信ソフトウェア 次世代移動通信「5G」技術者の増強、仮想化技術(SDN、NFV)の高度化、社会をつなぐIoT技術領域の拡大 b) 制御ソフトウェア 車載の先進技術者の増強(安全走行、自動運転)、カメラ・画像技術を活かし新たな分野に挑戦、AI(人工知能) c) 業務ソフトウェア 金融・公共分野の拡大、 エネルギー分野の拡大、 ECサイト保守運用の高付加価値化 (2) サービス事業 SIサービスと自社プロダクトの2事業領域別に以下の施策を掲げている。 a) SIサービス 「既存事業の高度化と構築分野の増強」がテーマであり、対応力の強化と高付加価値化及び新たなソリューションの創出を行うとしている。 具体的には、構築系・運用設計系の技術者の増強、クラウド・仮想化・セキュリティ関係技術の強化・高度化、先端技術(5G)への参画、など b) 自社プロダクト 「ニーズを捉えた新機能の実現」がテーマであり、オフィス電話・コールセンターシステムの「Cyber Smart」シリーズ(Cyber CTI、Cyber IP-PBX、Cyber Phone)の製品魅力化(ニーズ対応の柔軟なカスタマイズ、機能拡張など)、販売拡大(プロモーション活動、アライアンス推進、拠点・グループ会社連携など)を掲げている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 山田 秀樹) 《MH》
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時価総額 15,258百万円
富士ソフト傘下のソフト開発会社。通信分野に強み。受託開発主体にSI、自社パッケージも展開。通信ソフトウェア開発は好調。23.12期3Q累計は増収増益。富士ソフトによるTOBは成立、同社株は上場廃止へ。 記:2024/01/09