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カルナバイオ Research Memo(4):スクリーニングプロファイリングのノウハウと高品質なキナーゼ作製技術が強み

2018/3/9 15:34 FISCO
*15:34JST カルナバイオ Research Memo(4):スクリーニングプロファイリングのノウハウと高品質なキナーゼ作製技術が強み ■会社概要 3. 創薬研究プロセス キナーゼ阻害薬の創薬研究では、まず創薬研究を行う対象疾患の標的となるキナーゼの特定から始まる。そして、 この特定のキナーゼの働きを阻害する働きを持つヒット化合物を多数の化合物の中からスクリーニングして選び出す。このヒット化合物の中からさらに薬の候補となりそうな化合物を数種類選び出し、それらをもとにしてさらに類似化合物を合成し、選択性の向上や副作用の低減が進むよう分子構造の「最適化」を行っていく。例えば、標的Aというキナーゼが異常を来している場合であれば、Aのみを阻害する化合物であることが副作用の少ない薬となる。違う種類のキナーゼを阻害してしまうと、他の正常な機能が働かなくなり、副作用となって身体の変化として現れるためだ。このように、開発する化合物がどのキナーゼの働きを抑制しているのか/しないのかを判定する試験を「プロファイリング」と呼んでいる。こうした研究プロセスを経て最適化された化合物の中から、前臨床試験へ進める医薬品候補化合物を見つけ出していく。 こうした一連のキナーゼ阻害薬の研究プロセスの中で重要となるのは、スクリーニング及びプロファイリングで用いられる化合物の評価システム(アッセイ系)にある。このアッセイ系において用いるキナーゼタンパク質の品質や測定システムの精度、また、結果の再現性が高くなければ、医薬品候補化合物を選び出すことが困難となり、研究開発効率も低下してしまうためだ。カルナバイオサイエンス<4572>ではこうしたスクリーニングやプロファイリングのノウハウ及び高品質なキナーゼの作製技術を持っていることが、強みとなっている。 同社が保有するキナーゼの種類は、2017年12月末時点で367種類446製品となり、キナーゼの品ぞろえでは世界トップクラスとなっている。ちなみに、ヒトの細胞内には518種類のキナーゼが存在すると言われているので約7割をカバーしていることになるが、残りの3割は体内での役割が明らかとなっていないものがほとんどで、薬の標的と成り得るキナーゼの品ぞろえは既に充実している。キナーゼの作製やスクリーニングサービスなどを行っている競合企業としては、米サーモフィッシャーサイエンティフィックや独メルクミリポアなどがある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《MH》
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キナーゼ阻害薬等の研究開発を行うバイオベンチャー。がん、免疫炎症疾患が重点領域。キナーゼタンパク質の販売、受託サービス等を手掛ける創薬支援事業も。次世代非共有結合型BTK阻害剤AS-1763に注力。 記:2024/08/06