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NY株式:米国株式市場は上昇、慎重な利上げ期待が強まる

2023/3/3 7:17 FISCO
*07:17JST NY株式:米国株式市場は上昇、慎重な利上げ期待が強まる ダウ平均は341.73ドル高の33,003.57ドル、ナスダックは83.50ポイント高の11,462.98で取引を終了した。 百貨店メーシーズ(M)など一部小売りの好決算を好感した買いが先行。小売企業の過剰な在庫処理が進み、業績回復期待に伴う買いが全体をけん引し、ダウ平均は終日堅調に推移した。一方、週次失業保険申請件数が予想外に減少、さらに、10-12月期単位労働コスト改定値が予想を上回ったため、利上げ長期化の思惑から2年債利回りが2007年来の高水準に達し、ハイテクの重しとなった。ただ、終盤にかけ、アトランタ連銀のボスティック総裁が段階的な利上げを支持し、夏の利上げ停止の可能性を示唆したため、ナスダック総合指数もプラス圏に回復。株式相場は上げ幅を拡大して終了した。セクター別では、ソフトウエアサービスが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。 百貨店のメーシーズ(M)は第4四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り上昇。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバセズ(AMD)は物言う投資家のダン・ローブ氏が運営するサードポイントによる同社株購入が明らかになり買われた。インターネット・アプリケーション・ソフトウェア会社のオクタ(OKTA)は、第4四半期決算で調整後の1株利益が予想を大幅に上回ったほか、23年通期の強い見通しが好感されて上昇。自動車メーカーのフォード(F)は停止していた新型ピックアップトラック「f-150」の電気自動車仕様となる「f-150 ライトニング」の生産を3月中旬から再開する計画が明らかになり買われた。 一方で、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はインベスタ―デーで期待されていたマスク氏の新基本計画で次世代モデルに関する詳細が発表されず失望感から売られた。また、ディスカウント小売りのダラー・ツリー(DLTR)は第4四半期決算の内容が予想を上回ったものの、第1四半期の1株利益見通しが予想を下回ったほか、アナリストの投資判断引き下げが嫌気されて下落した。 取引終了後に決算を発表した百貨店のノードストロム(JWN)は1株利益が予想を上回り、時間外取引で上昇。また、半導体メーカーのブロードコム(AVGO)も今四半期の1株利益や来期の見通しが予想を上回り、上昇している。 (Horiko Capital Management LLC) 《YN》