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後場に注目すべき3つのポイント~金利急伸で株式売り膨らむ、相場は下がりたがっている?

2022/4/6 12:14 FISCO
*12:14JST 後場に注目すべき3つのポイント~金利急伸で株式売り膨らむ、相場は下がりたがっている? 6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり大幅反落、金利急伸で株式売り膨らむ、相場は下がりたがっている? ・ドル・円はしっかり、一時124円台に浮上 ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は3日ぶり大幅反落、金利急伸で株式売り膨らむ、相場は下がりたがっている? 日経平均は3日ぶり大幅反落。525.93円安の27262.05円(出来高概算5億4627万株)で前場の取引を終えている。 5日の米株式市場でNYダウは280.70ドル安と3日ぶりに反落。欧米諸国が6日に対ロ制裁の強化を発表する計画が明らかになり、景気への影響懸念が重しとなった。また、連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事が5月連邦公開市場委員会(FOMC)での量的引き締め(QT)開始の可能性を示唆したことで、金利が急伸し、ハイテク株を中心に大きく売られた。主要株価指数は終日軟調に推移し、引けにかけて下げ幅を拡大。ナスダック総合指数は-2.25%と3日ぶりの大幅反落。米株安を引き継いで日経平均は254.10円安でスタート。時間外取引のナスダック100先物が軟調ななか、断続的な売りが入り、日経平均は前場終盤ころには一時27214.61円(573.37円安)まで下落した。 個別では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の大幅下落もあり、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>などの半導体関連や、イビデン<4062>、太陽誘電<6976>などの電子部品関連が大幅下落。東証プライム値下がり率上位にはSansan<4443>、ラクスル<4384>、ギフティ<4449>などの高バリュエーション株が並んだ。ほか、日本郵船<9101>などの海運株も大幅安。ダイセキS<1712>、スギHD<7649>は決算が売りに繋がった。一方、米金利高を追い風に三菱UFJ<8306>、第一生命HD<8750>が上昇。旧村上ファンド系投資会社シティインデックスイレブンスの株式保有が明らかになったコスモエネHD<5021>は急騰し、富士石油<5017>も急伸。業績予想を上方修正したマニー<7730>、VTHD<7593>、山田コンサル<4792>なども大幅高。ほか、任天堂<7974>やシスメックス<6869>などディフェンシブ系が堅調。 セクターでは海運業、金属製品、機械などを筆頭にほぼ全面安。石油・石炭製品、銀行業の2業種のみが上昇となった。東証プライムの値下がり銘柄は全体の85%、対して値上がり銘柄は12%となっている。 前日の米株市場ではナスダック総合指数が久々に2%を超える大幅下落となった。FBRの中でもハト派とされるブレイナード氏からのタカ派発言とあって、影響が大きくなった面もあろうが、市場は敏感に大きく反応した。米10年債利回りは5日、2.55%(+0.15pt)へと急伸し、3年ぶりの高値を記録(なお、米10年債利回りは時間外取引において、本稿執筆時点で2.60%まで上昇してきている)。一方、期待インフレ率の指標とされる米10年ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)はほぼ横ばいで2.80%。名目金利から期待インフレ率を差し引いた実質金利は−0.25%までマイナス幅を縮小した。 3月上旬には実質金利のマイナス幅は1%を超えていたため、縮小ペースは急速だ。2020年の新型コロナウイルス・パンデミック以降、長らく資産価格の上昇を後押ししてきた実質金利のマイナスが解消されようとしていることを背景に、デュレーション(投資回収期間)の長いグロース(成長)株が大きく売られたことは道理だろう。 しかし、ブレイナード氏の発言内容には既知の内容が多く、目新しい内容は少なかった。それにも関わらず、これだけ過剰な反応が見られたのは、相場が下げたがっているような印象を与える。相場のリバウンドが一服し、手掛かり材料難だったなか、これまで買い手の中心だった短期筋が、目の前に現れた格好の売り材料に対して素直に売りで反応したということだろう。改めて、足元の相場の脆さが立証されたといえる。 ブレイナード氏は前日の講演で、インフレ圧力を低下させる取り組みが「最優先」だと強調。また、「インフレは高過ぎる状況で、上振れリスクにさらされている」と指摘し、更なるインフレ高進が確認されれば「一段と強力な行動をとる用意がある」とも言及した。そのほか、ブレイナード氏は、QTは過去の回復局面よりも「かなり急速なペースで」行うこと、2017-19年と比較して縮小額の上限は「かなり大きくなる」ことなども示した。 一方、そうしたなか、中国では新型コロナ新規感染者数に歯止めがかかっておらず、現在上海市などで実施中のロックダウン(都市封鎖)の延長が決定された。ロシアへの制裁に加えて、中国でのロックダウンも相まって、インフレ要因の一つである物流網の混乱がさらに長期化するリスクが高まっている。パウエル議長は3月の議会証言にて、QTについて「3年程度かけて行う」などと発言していたが、インフレ高進の長期化リスクを背景に、縮小ペースを加速化する可能性もあろう。上述のブレイナード氏の発言を踏まえると、市場はFRBの一段のタカ派化リスクを織り込んでいく必要性に迫られることを覚悟しておいた方がよいだろう。 後場の日経平均は引き続き軟調な展開となろう。今晩の米国市場で発表されるFOMC議事録(3月15-16日開催分)の内容に対しての警戒感は一段と高まったといえ、内容を見極めたいとの思惑から押し目買いは入りにくい。日経平均はこれまで下値支持線になってきた75日移動平均線をも割り込んできているため、売り方優勢の地合いが継続しやすい。安易な押し目買いは避ける場面だろう。 ■ドル・円はしっかり、一時124円台に浮上 6日午前のアジア市場でドル・円はしっかりの値動きで、123円半ばから124円付近に値を切り上げた。米連邦準備制度理事会(FRB)による引き締め加速への思惑から、金利高を背景にドル買い基調が続く。ドルは124円を付けた後に失速したが、すぐに持ち直している。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は123円54銭から124円05銭、ユーロ・円は134円75銭から135円15銭、ユーロ・ドルは1.0891ドルから1.0908ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・Kaizen Platform<41704>、セカンドサイトアナリティカ<5028>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・中・3月財新サービス業PMI:42.0(予想:49.7、2月:50.2) 【要人発言】 ・ロシア大統領報道官 「ルーブル建てでの支払いを求める輸出品の拡大を急がない」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 独・2月製造業受注(前月比予想:-0.2%、1月:+1.8%) 《CS》
関連銘柄 21件
1712 東証スタンダード
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土壌汚染調査・処理事業が主力。廃石膏ボードリサイクル、バイオディーゼル燃料の製造販売、太陽光パネル処理等も手掛ける。価格優位性などが強み。土壌汚染調査・処理事業ではコンサル営業の強化等に取り組む。 記:2024/08/10
4062 東証プライム
4,404
11/29 15:30
-72(-1.61%)
時価総額 620,352百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
4384 東証プライム
1,120
11/29 15:30
+5(0.45%)
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印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」、テレビCM・動画広告のプラットフォーム「ノバセル」の運営等を行う。ラクスルの累計登録ユーザー数は274万人超。27.7期EBITDA100億円目指す。 記:2024/10/25
4443 東証プライム
2,108
11/29 15:30
+55(2.68%)
時価総額 265,840百万円
営業DXサービス「Sansan」、インボイス管理サービス「Bill One」等を手掛ける。Sansanは契約件数が9400件超。Bill Oneの有料契約件数は2600件超。Bill Oneは高成長続く。 記:2024/06/07
4449 東証プライム
1,385
11/29 15:30
+5(0.36%)
時価総額 40,819百万円
eギフトプラットフォーム事業が主力。カジュアルギフトサービス「giftee」、eGift Systemなどを手掛ける。地域通貨サービス等も。gifteeサービスの会員数は219万人超。会員数は順調増。 記:2024/07/08
2,047
11/29 15:30
+19(0.94%)
時価総額 40,727百万円
経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業などのコンサルティング事業が主力。未上場株式投資事業などの投資事業も手掛ける。事業再生などに強み。経営コンサルティング事業は案件相談、受注ともに順調。 記:2024/10/12
5017 東証プライム
289
11/29 15:30
-4(-1.37%)
時価総額 22,595百万円
石油開発のアラビア石油と石油精製の富士石油が統合。開発からは撤退し、現在は千葉県で精製を行う。日本航空やJERAグループなど強固な顧客基盤が強み。精製コストの削減、高付加価値製品の増産などに取り組む。 記:2024/10/21
6,510
11/29 15:30
-61(-0.93%)
時価総額 575,185百万円
コスモ石油、コスモエネルギー開発、コスモ石油マーケティングなどを傘下に収める持株会社。岩谷産業の持分法適用関連会社。再生可能エネルギー事業等も。半導体レジスト用樹脂など機能化学品の収益拡大に注力。 記:2024/08/10
323
11/29 15:30
-8(-2.42%)
時価総額 2,736百万円
アナリティクス・AIサービスの提供を行うアナリティクス専門会社。アナリティクスコンサルティング事業、AIプロダクト事業を展開。AI技術では機械学習領域に注力。データサイエンス人材の採用強化を図る。 記:2024/06/28
6857 東証プライム
8,240
11/29 15:30
+30(0.37%)
時価総額 6,313,002百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6869 東証プライム
3,164
11/29 15:30
-7(-0.22%)
時価総額 1,991,336百万円
検体検査機器・試薬メーカー。血球計数検査や血液凝固検査、尿検査分野で世界首位。臨床検査機器も手掛ける。海外売上は8割超、世界中に展開。ヘマトロジー分野の機器、保守サービスの等が伸長。手術支援ロボット拡大。 記:2024/06/30
6976 東証プライム
2,130.5
11/29 15:30
-33.5(-1.55%)
時価総額 277,429百万円
電子部品メーカー。積層セラミックコンデンサ等のコンデンサが主力。インダクタや通信用デバイス、アルミニウム電解コンデンサ等も。自動車、情報インフラ・産業機器が注力市場。インダクタや複合デバイスは売上順調。 記:2024/06/11
7593 東証プライム
471
11/29 15:30
+2(0.43%)
時価総額 57,736百万円
自動車ディーラーグループ会社。名古屋地盤。ホンダや日産の新車、中古車、輸入車の販売を行う。東海地方から営業エリアを拡大し海外にも販売する。このほか住宅関連事業を行う。自動車販売関連事業は堅調。海外も拡大。 記:2024/09/18
7649 東証プライム
2,527.5
11/29 15:30
+29.5(1.18%)
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ドラックストア大手の「スギ薬局」を中核とする持株会社。東海エリアが地盤。核店舗を中心としたドミナント出店が特徴。店舗数は1700店舗超。インバウンド追い風。調剤併設で伸長。27.2期売上高1兆円目標。 記:2024/10/22
7730 東証プライム
1,725.5
11/29 15:30
+3(0.17%)
時価総額 184,634百万円
手術用縫合針大手。手術用器具、眼科治療機器、歯科治療機器が主力。ステンレス微細加工技術や海外生産体制に強み。サージカル関連製品は好調。眼科ナイフはアジアや欧州、北米などで需要拡大。米国販社設立で拡大へ。 記:2024/11/03
7974 東証プライム
8,810
11/29 15:30
+25(0.28%)
時価総額 11,441,459百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
23,310
11/29 15:30
-430(-1.81%)
時価総額 10,993,765百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,792
11/29 15:30
+23.5(1.33%)
時価総額 23,801,335百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
4,051
11/29 15:30
+138(3.53%)
時価総額 4,177,995百万円
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9101 東証プライム
4,796
11/29 15:30
-28(-0.58%)
時価総額 2,210,956百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9984 東証プライム
8,936
11/29 15:30
-112(-1.24%)
時価総額 13,135,875百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17