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ユーロ週間見通し:下げ渋りか、米国との金利差拡大観測は後退

2018/12/1 14:48 FISCO
*14:48JST ユーロ週間見通し:下げ渋りか、米国との金利差拡大観測は後退 ■弱含み、ユーロ圏の金利先高観は後退 先週のユーロ・ドルは弱含み。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が金利は「中立レンジを若干下回る」と述べ、利上げ打ち止めは近いとの観測が浮上した。しかしながら、ドイツやユーロ圏の11月消費者物価指数の伸びは鈍化しており、ユーロ圏の金利先高観は後退したことから、リスク回避的なユーロ売り・米ドル買いが勝る展開となった。取引レンジ:1.1267ドル-1.1402ドル。 ■下げ渋りか、米国金利の先高観後退でユーロ売り抑制も 今週のユーロ・ドルは下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)はユーロ圏の回復の遅れを指摘しているが、今週発表される10月生産者物価指数や7−9月期域内総生産(GDP)確報値などの経済指標が、市場予想と大差ない内容だった場合、米国金利の先高観は後退していることから、リスク回避のユーロ売りは多少抑制されると予想される。 予想レンジ:1.1250ドル−1.1400ドル ■強含み、イタリア財政問題に対する懸念和らぐ 先週のユーロ・円は強含み。英国と欧州連合(EU)が離脱条件で正式に合意したことや、イタリアが2019年の財政赤字目標の変更を検討するとの見方から、ユーロ買いが優勢になった。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は欧州連合(EU)の議会証言で、景気に慎重な見通しを示したものの、リスク回避のユーロ売り・円買いは拡大しなかった。取引レンジ:127円93銭-129円30銭。 ■下げ渋りか、米国との金利差拡大観測は後退 今週のユーロ・円は下げ渋りか。ユーロ圏経済の回復は遅れているものの、米国金利の先高観は後退しており、米国とユーロ圏との金利差拡大の思惑はやや後退している。イタリアの財政問題に対する市場の懸念も後退しつつあることから、新たなユーロ売り材料が提供されない場合、対円でユーロは下げ渋る可能性がある。 ○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント ・4日:10月生産者物価指数(前年比予想:+4.6%) ・5日:10月小売売上高(前月比予想:+0.3%) ・7日:7−9月期域内総生産確報値(前年比予想:+1.7%) 予想レンジ:127円00銭−130円00銭 《FA》